その香りを嗅ぐだけで気持ちが爽やかになるローズマリーは、年中濃緑に茂っていてくれて、暮らしに役立つ我が家のハーブのエース。
切った枝をお風呂に浮かべると芳香浴が楽しめるし、キッチンリースを作って台所に吊るしておけば、煮込み料理やオーブン料理をする時に気軽に手が伸ばせる。茹で鶏やオイルサーディンを作る時は、ローズマリーの茂みからひと枝を折って台所に向かう。
ほったらかしにしていても初夏にはどんどん枝を伸ばすローズマリー。
少し剪定しておこうかなと思ったちょうどその時『シミも消える魔法の薬・ローズマリーチンキの作り方』という記事を目にした。
タイムリーに受け取ったその情報によると、ローズマリーの葉をエタノールにつけて放置しておくだけで、魔法の薬ができるらしい。簡単というところが、また魔法っぽい。
さっそく剪定したローズマリーの葉をエタノールに漬け込んで冷暗所へ置いた。その後の2ヶ月間、その存在すら忘れていたのだけれど、何かの拍子に、ローズマリーチンキのことを思い出した。
放置時間は十分すぎるくらい。たっぷりとエキスが抽出されて、さぞや佳き魔法の薬になっていることだろう。と、このチンキを使って、シミが消えると噂になっているローズマリー軟膏を作ることにした。
葉を取り除いたチンキは、濃い緑というかクロ緑の液体。匂いはローズマリーの油分も香りも、ギュギュッと凝縮したような煮詰まった感じで、爽やかとはほど遠い。
このチンキをビーカーに入れ、ワセリンを加えて湯せんにかける。ガラス棒でかき混ぜること約10分。シュワシュワーっとアルコール分が飛んだらできあがり。
液体の色といい、不思議な匂いといい、とっても魔女っぽいお仕事。果たしてこの妙薬でシミは消えるのだろうか?
古くから薬草として用いられてきたローズマリーには様々な効能があるようだ。優れた抗酸化作用で若返り。血液循環を促進して疲労回復、血行促進。脳の働きを活性化して記憶力や集中力を高める。などなど。
また、ローズマリーには、面白い言い伝えやエピソードがたくさんある。
中でも私のお気に入りは、『古代ギリシャでは、記憶力や集中力を高めるために、学生たちは髪にローズマリーの小枝をさして勉強した』というエピソード。
ともあれ、魔女な気分で作ったローズマリー軟膏は、ただいまお試し中。ふふふ。。。「シミよ消えろ」