織物っていいなあ|ヤクのストール展に寄せて

2020年2月1 日より名古屋の工芸ギャラリー手児奈(てこな)で『清水久勝・まゆみ2人展』が始まる。
私は、ヤクのブランケットタイプのストール12枚とマフラー8枚を出品する。
手児奈での先回の展覧会の折に、自分用に織ったヤクのストールをご覧になったオーナーが『いつかヤクのストール展をやりませんか?』と、声をかけてくださった。それが思わぬスピードで実現した展覧会だ。

この工芸ギャラリー手児奈さんとは、独立して織の仕事を始めた頃に出会ったので、かれこれ30数年おつきあいさせていただいている。
ということは・・・私のこれまでの仕事、制作遍歴をよくよくご存知の手児奈さんということになる。

私は織物とフェルトと2つの分野の作品を制作しているが、数年前まで織物の仕事から遠ざかっていた。
もう2度と織物はやらないと断言して、織り機も畳んでしまうほど遠いところにいた。
自分が喜べるような織物制作が見えなかったし、ましてや人様に喜んでいただけるような作品を作る自信は全くなかった。

だが手児奈さんは、「いつか、まゆみさんの織物で展覧会を・・」と声をかけてくださった。
そしてフェルトの作品を持って行くたびに「次は、ぜひ織物で・・・」と言ってくださった。
そうやって、諦めずに声をかけ続けていただいて7年。織り機を組み立て織物制作を再開した。
手児奈さんのお声かけがなかったら、私はきっと織物をつくる仕事とは縁を切っていただろう。
織を再開するにあたり、織仕事のリハビリのために制作したものが、今回の展覧会のきっかけとなった自分用のヤクのストールだった。

フェルトの制作を挟みながら、ヤクのストールをコンスタントに制作したこの一年。それは手織物の醍醐味を味わう日々であり、織物をつくる喜びと共に過ごした日々だった。
そして織物の奥深い世界にあらためて魅了され、織の仕事を楽しんだ。
織物との出会い、素材との出会い、手児奈さんとの出会いに感謝しながら。

手児奈さんありがとうございます。
死ぬまで織を続けたいと思うようになりました。

織物って素敵だなあ。織物を作るっていいなあ。

関連記事

  1. もの想いー葡萄のグリーンカーテン

  2. abaka糸を整経

    のどもと過ぎれば

  3. 一本の糸から

  4. フェルトのベッドメリー『しずくのぼうけん』

  5. フェルトのブランケットコート

  6. フェルトの鍋つかみ

  7. 夕暮れに 光る織り布 夏の影

  8. アフガニスタンの手紡ぎ糸

PAGE TOP